基本方針・運営方針

社会福祉法人さざんか会の設立

社会福祉法人さざんか会の設立1954(昭和29)年に)誕生した「船橋市手をつなぐ育成会」(以後、育成会とする)は、1956(昭和31)年には自分たちで無認可の「京葉学園」を設立します。そこには、学校教育から外された子供たちが通ってきました。しばらくは、自分たちで運営を続けましたが、経済的にも厳しい現実に直面します。そこで、法人格を取得し公的認可を得て障がい福祉事業に参画することとし、1972(昭和47)年社会福祉法人さざんか会が誕生しました。この時、事業としては児童通園施設「京葉学園」を新築しました。また、1974(昭和49)年には育成会が熱望した入所施設「北総育成園」が香取郡東庄町に船橋市により設立され、この運営をさざんか会が担うこととなりました。こうして、法人格取得当初の事業は、この二つの施設の運営になりました。

利用者及び職員体制

現在運営する事業所は障害者支援施設が2か所、生活介護事業所が2か所、多機能型事業所が2か所、児童発達支援センターが2か所、共同生活援助事業所3か所(13ホーム)です。これらの事業を幼児から高齢者まで、約500名の方々に利用していただいています。

療育手帳から障害程度を見ると最重度判定の方が195名、重度の方が163名で全体の約72パーセントです。中度の方は81名、約16パーセントとなっており、総体的に重い障害のある方が多くなっています。

児童を除いた障がい支援区分では、6の方が206名、5の方は176名であり、合わせると382名の約92パーセントを占めます。

この方々を支援する職員は全体で253名おり、常勤職員は154名で約61パーセント、非常勤職員は99名で約39パーセントとなっています。男女比は89名と164名です。

事業運営の基本方針

事業運営の基本方針どんなに重い障がいがあろうと、人として幸せに生きていく権利があります。こんな毎日を送りたい、こんな人生を過ごしたい等など、人によりたくさんの思いや願いがあります。さざんか会はそんな障がいのある人たちの暮らし作りを応援します。

『私たちが目指し実現したいこと』
1. あらゆる場面で利用者さんお一人おひとりの人権を大切に、決して侵すことのないようにします。
2. より良い支援を目指し、私たちは研鑽を積みスキルを向上し、チーム一丸となって支援に当たります。
3. 利用者さんの意思(思い)を尊重するため、様々な機会にその発信をお手伝いし、受け止めます。
4. 多様性の尊重や自由であること、平等であることなどを基盤とした本当の共生社会の実現を期します。

目まぐるしく変わる制度の渦中で

措置制度から支援費制度、障害者自立支援法から障害者総合福祉法へ、近年制度改正の波紋が広がりました。この間、福祉関連の法律の改正や新たに施行された法律もありますし、障がい福祉のシステム全般も大きく様変わりしました。そんな状況下において、本質的に変革を目指したものは何だったのでしょうか。

少なくとも、障害のある人が一方的な保護や救済の対象としてではなく、一人の人として平等公平に社会に位置し、尊厳をもって生活を送る、そのことを目指したのではないでしょうか。社会福祉法の制定や障害者基本法の改正、障害者虐待防止法や障害者差別解消法の施行等はこの実現を期したものではなかったのでしょうか。そして、これからの障害者施策の基本ともなるべき障害者権利条約の批准も済ませ、その精神に則った具体的施策の展開が期待されます。

私たちは未来を信じたいと思います。障害のある人もそうでない人も互いの人格の尊重を基盤とした、共生社会を実現させたいと願います。今までもそうであったように、さざんか会の責務をその為に邁進させて行きたいと思います。